■VWアウディの評判/オイル消費問題について■
AUDI、「オラオラどうだ!!」と嫌味が無い所が好印象なブランドですよね。
実際に当店でも評判は良く、A6位までのサイズは売れ筋だったりします。
今回はちょっとネガティブな内容ですが、せっかく記事にするなら他の中古車屋が触れたくない部分に切り込むべきだと思いましてね。今回は皮肉にも有名なVW、アウディのオイル消費問題を私独自の観点から説明していきます。
国産車ならこんな事・・・いや、あるんです実は。トヨタの2AZ、ダイハツのKFなんかは有名・・・。昔の1G、2JZあたりのオイル下がりは今回割愛で。
なぜエンジンオイルが減るのか
そもそもオイル消費しないエンジンなど無く、少なからず量は減ります。過剰消費の主な原因は下記の3パターンでしょうか。
スポーツカーや欧州車はシリンダーとピストンの隙間、いわゆる「クリアランス」が元々大きい事が一つの要因。適正な粘度のオイルを使用しないとオイルが燃焼室に入り込み消費されてしまうという事です。
次に乗り方。頻繁なアクセルのON/OFF、下り坂でエンジンブレーキを多用するような乗り方をすると、エンジンの内部の負圧によってオイルが燃焼しやすくなります。
最後に(今回はこれがメイン)、直噴エンジンによるカーボンやスラッジの蓄積によってピストンリングが劣化し燃焼してしまうケース。しっかりオイル管理をしていても防げない事例もあり、アメリカでは大規模なリコールになったとか。それがフォルクスワーゲンとアウディの1.8L、2.0L直噴ターボエンジンなのです。
エンジンオイルが減るとどうなるのか
この状態になると、はっきり言ってエンジンには悪影響しか無いのが事実です。
本来、気化したガソリンだけが燃焼する部分にオイルが入るわけですから、どうしても不純物が蓄積します。それがさらに症状を悪化させたり、プラグの消耗を早めたり、最悪の想定までするとエンジン自体が壊れるというのも否定はできない訳です。
ではどうすれば良いか
この通称「オイル上がり」はメーカー側は説明書に記載するほど当たり前と割り切っているようで、新車保証中でも対応は様々。3000km走行で1L補充なら許容範囲だとか、最終的には保証で対策ピストン&コンロッドに交換するといった対応です。
問題は中古車として考えた時なんですよね。全てピストン交換するわけにはいきませんから。買う側の不安と売る側の責任のズレがトラブルを生んだりします。
やはり情報化社会ですからお客様側もかなり勉強されています。そこで大切なのはお店としての対応という事。
TOYSCARの方針
まず販売車の仕入れ段階では経歴を最重要視。そしてエンジンやプラグ、マフラーの煤の状態を細かくチェックします。不安要素が残る車両は軽度であれば改善して商品化、致命的な場合は展示せず別ルートで処分する事もあります。これがお店の品質という事になります。
そしてオイル消費などのリスクについては事前に了承の上で販売します。構造的な問題から、正直付き合っていかなければならないという事まで。実際、オイル交換をしてから一定の距離を走行しないと本当の消費具合は分かりませんが、事前にやるべき事と現象が出てから対応する内容は下記の流れです。
VWやアウディをはじめベンツ、BMWでオイル管理が重要となる車種に関しては適した規格のハイグレードオイルを使用。場合によっては添加剤を使用します。
納車後のアフターサービスは何よりも重要です。早い場合だと1000km弱で1L消費という事例もありますから、定期的なオイル量の確認、チェックランプが点灯した場合のトラブルシュートなども事前に説明しています。
基本的にオイルの補充に関しては無償対応を約束します。希望の方には携行缶への補充も対応しています。
それ以上は有償になりますが、定期的なフラッシングや全量のオイル交換。できれば1万kmでのプラグ交換など、オイル消費してもエンジンを長持ちさせるためのフォローも当然の事。いろんな意味で上手に付き合っていければというのが本音です。
大なり小なりリスクや面倒事はありますが、それを上回る魅力を持った輸入車に私自身心底惚れ込んでいます。
近い価値観の方々と楽しく向き合うのは自然かつ簡単。それがトラブルの対応となったらどうでしょう。そこには信頼関係が無いと衝突しますよね。
完璧なんてありえませんが、精一杯対応させて頂きますので、今後とも宜しくお願い致します。